飲んでみたい!を探してみる
日本茶は、煎茶・玉露・抹茶・ほうじ茶…など、お茶の木の栽培と製造方法の違いによって分類することができます。
その中で、例えば「煎茶」を例に考えてみても、製造工程における蒸し時間の長さによって「普通煎茶」と「深蒸し煎茶」に分類され、もっと蒸し時間を長くした「特蒸し煎茶」もあります。それだけではなく、お茶の木には様々な品種があり、産地や茶園によっても土壌や気候の違いが影響して味や香りに変化が現れます。さらに、一番茶(新茶)、二番茶、三番茶など、お茶の葉を摘み取る時期によっても違いがあり、生産者さんはそれらの違いを見極め、特徴を活かして様々なお茶を作り出しているのです。
とにかく種類が豊富で、全部試すなんてとてもできることではありません。ですがそのおかげで、「今度はあのお茶を飲んでみよう!」とか、「こんなお茶があるの?!買っちゃおうかな」とか、次々と楽しみが増えていくことを私は嬉しく思っています。
なかなかお目にかかれませんが、地域によっては昔からの伝統的な手法で作られている日本茶や、フレーバーをミックスしたり、かつて日本茶としては欠点とされていた萎凋香を引き出したお茶など個性的な日本茶もあるので、ぜひ色々と探してみてほしいです。
【オレンジの煎茶と萎凋茶の写真】
日本茶をどこで買う?
お茶の専門店
茶産地で見られるのは、農家さんが栽培から製造、販売まで行っているタイプのお店。すぐそばに茶畑が広がっていることもあるので、その景色を眺めるのが大好きな私は、お店に近づくにつれてワクワクします。
都市部など産地から離れていてもお茶の専門店はあります。複数の産地から消費者好みのお茶を仕入れたり、おすすめのお茶を販売したり特徴のあるお店も多く、選ぶ楽しさがあります。
インターネットを利用する
お店に行くことができない場合は、やはりインターネットを利用するのが良いでしょう。
インターネット上のみで販売しているお店もありますが、実店舗を持つ専門店でも、インターネットで販売している場合が多いです。気になるお店やお茶があったら、ホームページを確認してみてください。
日本茶カフェに行ってみる
お店こだわりのお茶やスイーツを一緒に楽しんだりすることができます。お茶を使った個性的な飲み物や食べ物を出している場合もあるので、知らなかった日本茶の魅力を発見できるかもしれません。
日本茶の雰囲気に合ったゆったりくつろげる空間を提供しているお店もあるので、癒しの時間にもなるでしょう。
また、メニューにあるお茶を販売していることもあるので、気になるものがあったら買ってみてもいいかもしれません。
お茶のイベントもあります
様々なお茶屋さんが出店するお茶のイベントもあります。日本茶に特化したものもありますが、世界のお茶を対象としている場合もあります。
お茶の販売はもちろんのこと、チケットを購入すると飲み比べができたり、セミナーなどのイベントがあったりするので、たくさんの候補の中から気になるお茶を探し出す楽しみがあります。どんなお店が出店するのか、事前にチェックすると良いでしょう。
複数のお店が一度に集まるので、珍しいお茶に出会えたり、なかなか行くことのできない遠方のお店の方と直接お話ができるチャンスでもあります。
道の駅や物産館など
茶産地の道の駅や物産館へ行くと、その地域にあるお店のお茶を販売するお茶のコーナーがあったりします。基本的にお店の方はいませんが、複数のお店のお茶を実際に見て選ぶことができます。
同じ産地のお茶でも生産者のこだわりは様々。リーフレットが置かれていたり、ポップに説明が書いてあったりするので、それらを頼りにお気に入りを見つけることができます。
淹れ方を考える
急須にこだわってみる
お茶を淹れる道具、と言えば急須。急須にこだわるのも日本茶を楽しむ方法の一つです。
「このお茶はこの急須で淹れるのが一番おいしい」と話す方もいらっしゃいます。
有名な焼き物や鉄製、ガラス製や割れない樹脂製のもの、おしゃれなデザインや簡単にお手入れができるように考えられたものなど、実に多彩で価格もさまざま。容量にも違いがあります。
お茶に合わせて揃える…というのはなかなかできることではないと思うので、ライフスタイルに合わせて「ずっと使いたい!」と思えるものを見つけたいですね。
また注意したいのは、急須の中の茶こしにもいろいろなタイプがあって、お茶の種類やお手入れのしやすさなどに影響するということ。
例えば、細かい茶葉が多めの深蒸し煎茶。網目が大きいと注いだお茶に茶葉がたくさん出てしまいます。よく確認して、できれば専門店へ行ってお店の方に聞いてみるのが良いでしょう。
急須なしでも淹れられます
一人分だけ淹れたい場合、急須だとちょっと困ることもありますね。
我が家では家族みんなの分が淹れられるように大きめのものを使用しているので、一杯分では茶葉全体をお湯に浸すことができません。さっと一杯淹れるだけなのに、後で急須のお手入れをするのも面倒に感じてしまいますね。
急須がなくても茶葉からお茶を淹れることはできます。手軽に楽しめるので、ぜひお試しください。
茶こし付きのマグカップ
カップと茶こし、フタがセットになっているもの。
茶葉をしっかりとお湯に浸すことができるように、茶こしは深めのものを選ぶと良いでしょう。フタがあるので蒸らすこともできますし、飲むときにはフタを裏返して茶こし置きにできるものもあるので、とても便利だと思います。
茶こしのみ
お手持ちの湯のみやマグカップなどで淹れたい場合は、茶こしがあればいいでしょう。100円ショップでも数種類売っているので、自分に合ったものを選ぶことができます。
サイズを確認して、湯のみやマグカップの形状に合うもの、茶葉がしっかりとお湯に浸るものを選びましょう。浅型、深型、持ち手が付いてるもの、網目が細かいもの、おしゃれなデザインのものなど様々です。
ティーストレーナー
サイズも小さめでデザインもいろいろ、お手入れも簡単ということで、トング式やスティック型のティーストレーナーを使ってもいいかもしれません。
茶葉を入れてカップにセットし、お湯を注ぐだけ。カップの深さとティーストレーナの形状によってセットしたときの安定感が違ってくるので、その点は注意してください。
茶葉を入れる部分が小さいので、茶こしとくらべると茶葉が開きにくいという点はありますが、ラクにサッと淹れたいというときには良いと思います。
ティーバッグを使っても
日本茶の良さを引き出すには、リーフタイプの茶葉を急須を使って淹れるのが一番、と私は思うのですが、手間がかかるから嫌だな…という場合もありますね。そんなときはティーバッグもいいと思います。もちろん茶こしは必要ないですし、茶葉を量る必要もありません。
日本茶の専門店でも、美味しいティーバッグタイプのお茶を購入できます。フレーバー入りや水出し用もあるので、楽しみながら選んでみてください。
食べ物との組み合わせを考える
お茶だけ飲むこともありますが、食事やお菓子と合わせる楽しみもありますね。
「今日の夕食にぴったりなのはこのお茶だな」と考えたり、「このお菓子、このお茶にすごく合ってる!」と思いがけない発見をすることもあります。
味の好みは人それぞれなので、自分が美味しいと思える組み合わせを試してみたり、合わせた時の味を想像してみたりすると、日本茶を飲むことがより楽しくなると思います。