豊かな自然が育むかごしま茶の魅力

かごしま茶を知る 深める

令和6年度、荒茶生産量日本一となった「かごしま茶」。
日ごろからお茶と関わる私としては大変興味深いニュースで、日本茶インストラクターとして活動する中でも勢いがあるのを感じています。
先日、日本茶インストラクター協会千葉県支部主催の勉強会で、かごしま茶について学ぶ機会がありました。

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「かごしま茶」とはいったいどんなお茶なのか、少しまとめてみたいと思います。

南国、鹿児島県で栽培された「かごしま茶」

鹿児島県といえば、温暖な気候。栽培面積も広くたっぷりと日差しが降り注ぎます。土壌や降水量などお茶作りには理想的な地域です。

収穫時期が早い

「一番茶」というと、いつ頃のことだと思いますか?
お茶のことをよく知らずに育った私は、子供の頃よく手遊びで歌っていた茶摘み歌の「八十八夜」が一番茶のイメージでした。でも、地域によって全然違うのですね。

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温かい鹿児島県は、4月の初めころから全国に先駆けてお茶の生産が始まります。離島やより南に位置する地域ほど早くなり、3月の下旬頃から開始する場所もあります。このように特に早い時期に収穫される新茶は、「走り新茶」と言われています。

乗用型摘採機が大活躍

温暖な気候のため、一番茶、二番茶、三番茶、四番茶と8月下旬頃まで収穫でき、さらに10月頃の秋冬番茶と、一年を通じてお茶を収穫することが可能です。

特に注目したいのは、早くから機械化を導入し、効率的な作業を行ってきたこと。県内で開発が進められた乗用型摘採機の導入率は、2024年度時点で98%だそうです。平坦で広大な土地が多いこともあり、機械で対応できる茶園作りも早くから行ってきたということです。

利点を活かし、その上に皆さんの努力が積み重なった結果、「生産量日本一」となったのですね。

多様な品種でスムーズな生産へ

一年を通して収穫できるのは、温暖な気候だからというだけではありません。その利点を活かして、多様な品種を栽培しているということがポイントです。

日本で最も広く栽培されているお茶の品種といえば「やぶきた」。日本茶の代名詞とも言うべき存在です。しかし、お茶は摘採時期によって「早生(わせ)・中生(なかて)・晩生(おくて)」と分類され、これに対応する様々な品種があります。
やぶきたは中生品種。それより早く収穫される品種は早生、遅く収穫される品種は晩生です。気候に合わせて様々な品種を栽培することにより、かごしま茶は長い期間生産することができるのです。

「やぶきた」、「ゆたかみどり」、「さえみどり」、「あさつゆ」、「おくみどり」などなど、バラエティに富んでいるので色々な味わいを楽しむことが可能です。

バリエーション豊富なかごしま茶

鹿児島県では県内全域でお茶の生産が行われているため、地域の名前が付いたブランドが多くあります。鹿児島県の公式ホームページで「かごしまお茶マップ」をダウンロードすることができるので、ぜひ見てください。

私は、知覧茶という名前はよく聞くのですが他を知らなかったので、たくさんあることに驚きました。鹿児島県は南北に長く広いので場所によって環境が異なり、それぞれの地域の特徴を活かした様々なお茶が作られています。

そのため、かごしま茶の特徴を一言でまとめるのはとても難しいですが、摘み取り前の一定期間、茶の木に覆いをかけるかぶせ茶が主流となっていることから、うま味や甘味の成分であるアミノ酸たっぷりの濃厚なコクのある味、深みのある美しい水色が特徴としてあげられます。

お茶マップを見ながら、色々なお茶を味わってみたいですね。