「釜炒り製玉緑茶」は単に「釜炒り茶」と呼ぶことも多く、主に九州で生産されています。日本茶の中でも生産量が少ないそうで、私自身は、日本茶の勉強を始めるまでは聞いたことも見たこともなかったです。
日本茶インストラクター同期のお友達の中に釜炒り茶が大好きという人がいて、おすすめを教えてもらいました。
熊本県熊本市「お茶とグルメの杜 山麓園」さんの「嬉野 釜炒り茶」です。
早速ネットで購入。開封すると、今までにない香りがしました。

釜炒り茶は摘み取ったお茶の生葉を釜で炒って作られることから、独特の「釜香(かまか)」が特徴なのですが、なんというか、ホクホクとした栗とかサツマイモを思わせるような甘い香りがしました。お茶の品種にもよると思いますが、なんだかホッとする香りです。
そして曲がった形。これも釜炒り茶の特徴です。煎茶の製造では最後に形を整える工程がありますが、釜炒り茶にはないので自重によってカールするのです。
蒸し暑い日だったので、届いたばかりのこの日は冷茶にしておやつの時間にいただきました。

お茶請けは、東京都小金井市にある「菓子の青木屋」さんのミニバーム、「武蔵野日誌 八丈フルーツレモン味」。小さいのに食べ応えのある本格バームです。
冷茶の色がとっても透き通っていて、うっすら緑味を帯びた明るい黄色が涼しげです。釜炒りの香ばしさの中にすっきりとした後味があるので、レモンクリームのバームにもぴったり。ごくごく飲んでしまいました。
そしてこちらは、温かい釜炒り茶。

柔らかい感じの透き通った黄色がいいですね。冷茶とは違い、落ち着く色味です。香ばしさはもちろんのこと、温かいとまろやかな優しい甘味が際立ちます。冷茶と同じようにすっきりとした後味があるので、食事の後に飲むと口の中がさっぱりします。
釜炒り茶をじっくり味わったのは初めてでしたが、大好きになりました。