シングルオリジンと合組との違いを考える

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日本茶の「シングルオリジン」とは

「シングルオリジン」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。もともとコーヒーの世界で使われる言葉ということですが、私は聞いたことがあったような…いえ、ないかもしれません。
日本茶の世界でも「シングルオリジン」が使われています。本やネットで日本茶について調べていると、時々見かける言葉です。

では、日本茶の世界において、シングルオリジンとは何でしょうか。

「一つの産地や農園で作られる」かつ「一つの品種の茶葉である」ということだそうです。
簡単に言えば、ブレンドをしていないということです。

「合組」という素晴らしい技術

日本茶には「合組」という製法があります。お茶の専門家である茶匠や茶師などが行うブレンド技法で、複数の産地や品種の茶葉を混ぜることによって、それぞれの良さを引き出しバランスの良いお茶を作り出します。

この合組の素晴らしいところは、複数の茶葉を配合することにより求められる味わいを作り出すこと。
茶葉は、産地や品種のみならず、たとえ同じお茶の木から摘んだとしてもその時の環境によって味わいが変わります。そこを見極め「いつも飲んでいるあのお茶」を作り上げるには、合組の技術が必要なのです。そして、「こんなお茶が飲みたい」という要望にも応えてくれるのです。

「シングルオリジン」の魅力

一方シングルオリジンとは、最初に書いたように「一つの産地や農園で作られる」かつ「一つの品種の茶葉である」ということ。
土壌や気候などに影響を受けた個性際立つお茶になります。また、栽培や製造の工程において生産者のこだわりが詰め込まれ、独特の風味を持っていることが大きな特徴です。

生産者の顔が見え、その思いが詰まったお茶を味わえるというメリットがあるのです。

個性を感じながらじっくり味わうのも日本茶の楽しみ方のひとつですね。奥深い世界に触れ、これだ!と思える日本茶を見つけ出してみたいものです。

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